消費者は日々、何度となく購買決定を行っている。多くの大企業は消費者の購買決定について綿密に調査し、何を、どこで、どのように、どのくらい、いつ、どうして購入するのか、といった疑問の答えを見出そうとしている。
マーケターは消費者が実際に購入した品々を調べることにより、何を、どこで、どのくらい購入したかを知ることはできるだろう。しかし、なぜ消費者が購入したのかを探ることは、そう簡単ではない。ましてや、なぜ消費者が購入しなかったかを知ることはさらに困難だ。その答えは、消費者の「心の深層」に潜んでいることが多いからである。
マーケターの念頭にある最も重要な問いは、「消費者は企業が行う多種多様なマーケティング活動に対し、どのような反応を示すか」なのである。消費者が製品の特徴、価格、宣伝活動に示す反応を十分に理解した企業は、競合他社に対し優位に立つことができる。
消費者行動モデルとして最も有名なものに「刺激-反応モデル」というものがあるが、これは、マーケティングなどによる刺激は消費者の「ブラックボックス」に入り、何らかの反応を引き起こす。そこでマーケターは、消費者のブラック・ボックスの中に何があるのかを探る必要があるという訳だ。
しかし、このブラック・ボックスの中に何があるのかを特定することは容易ではない。過去の様々なマーケティング活動から得たデータが次なる見込み客には当てはまらないかもしれない。個々の消費者によっても違うし、製品の特徴によっても違うからだ。
それでも、マーケターは顧客のことをより知ろうとすることで、顧客が何を持って購買の意思決定をするのか、もしくはしないのか、また購買の意思決定に影響を与える要因にはどのようなものがあるのかを知らなければならない。
常に、顧客のことを大切にし、顧客にできる限りの貢献をしようとすること。期待されるもの以上のものを提供しようとすること。そのために、顧客のことをもっと知らなければならない。これができる企業とできない企業の差を生み出す最大の要因になる。要は、ひいきにしてくれる客のことをもっと好きになるということだ。
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