買った後でよくよく考えてみると、なぜこんなものを買ってしまったのかと自分がよく分からないことがあるだろう。別にその商品が欲しくて欲しくてたまらなかったわけじゃない、でも買ってしまった。
精神科医である心理学者フロイトは次のように推測した。
人は自分に行動を促す本当の動機をほとんど意識していない。人は成長すると多くの衝動を抑圧するようになるが、そうした衝動は決して完全に排除されたり、コントロールされたりするものではない。むしろ、抑圧しようとすればするほどそれを求める欲求は心の中で強くなっていく。そのため、そのことが夢に出てきたり、言葉の端々にあらわれたり、神経症的、あるいは妄想的行動、ついには精神障害となってしまうことさえある。
つまりフロイトは、人が自分の動機を完ぺきに理解することはできないと考えた。その人が抱えている深層心理が自分でも意識していない動機に結び付いているということだ。
これをマーケティングの視点でとらえると、マーケターは少数の消費者サンプルから深層の情報を収集し、彼らが製品を選ぶ際の隠された動機が何であるかを知ろうとする。これをモチベーション・リサーチという。言ってみれば、よくある心理テストのようなものである。
モチベーション・リサーチは消費者行動をより深く理解するための有用な手段であるとは言えるが、そこから導き出されたものはあくまでも仮説に過ぎず、本当に消費者の購買行動に結びつく動機なのかどうかは実証してみる以外にない。 この投稿にタグはありません。
関連記事
- Newer: マズローの欲求5段階説の通りにはなかなかならない
- Older: 消費者行動に影響を与える特性:心理的特性
